21.04.28   今週の 『生徒会役員共』 「#614」 感想

・今週の 『生徒会役員共』 は、コスプレパーティー IN 七条家という回!
前回から続き物であり、天草シノたちがコスプレ姿で登場だ。
そういうわけで 『生徒会役員共』 「#614」 の感想。

扉絵は、ウサギのような着ぐるみに身を包んだ轟ネネ。
バニーガールとかではない、マジの着ぐるみである。
1ページ目を見た時点では、まさかこの扉絵だけが轟ネネの顔を拝める場とは思わなかったぜ……
(他には吹き出し内のデフォルメでしか顔が見えない)

開幕 【セクシーキャラ】 では状況説明。
七条家の広いリビングルームだろうか、天草シノたちが集まりコスプレパーティーが催されている。
前回 「#613」 時点では、誰がコスプレで集まるのかハッキリしていなかったが、答えが出た。
コスプレパーティーの参加者は、轟ネネの桜才学園の友人というか、主に桜才生徒会メンバーだ。
コスプレ趣味繋がりの友人が集まる話ではなかったかー。
ていうか五十嵐カエデは、前回のR-18作品の巫女装束衣装を買ってたのか!
気に入った衣装を買ったとあったけど、まさかこの衣装だったとは。
そういうわけで、今回も巫女コスプレ姿での登場だ。

津田タカトシが着ているのは、忍装束っぽいですね。
忍装束と言っても、"ニンジャ" というより "忍者" と漢字で書いた方が正しそうな忍者服である。
オチになってる津田コトミは、姫騎士というか、女騎士コスプレである。
ロングソードだろうかね、長物といえる剣も差してるね。
コミケのコスプレでは30cm以上の長物は持込禁止だが、それを持ち込めるのがコスプレオフの利点なのだろう。
そこまで考えて津田コトミが刀剣を持ってるわけではないだろうけど。

ちなみに出島さんの姿も見えるけど、いつも通りのメイド服でご登場だ!
うーむ、あくまでメイド業を優先ということなのだろう、
でも、折角のチャンスに逃げられた感じがある……
何という事でしょう……本業のメイド服ではなく、コスプレ用メイド服という選択肢もあろうに!
まあコミケでも警官やらのコスプレは条件付きでの許可だそうし、そういうことなのかもな (絶対違う) 。

2本目 【なりきりトリオ】 は、8ページ漫画。
天草シノ・七条アリア・萩村スズは、3人揃って 『魔女っコトリオ ムチプリ』 という作品のコスプレだ。
萩村スズのコスプレは、知的キャラ:きいろちゃん。
天草シノのコスプレは、おそらく主人公:くれないちゃん。
七条アリアのコスプレは、最後の1人の貧乳キャラ:あおこちゃん。
コスプレ用語でいう "合わせ" というやつか。
天草シノたちのコスプレが3人1まとめで8コマ漫画に収まるのは、ページ数に合わせた適切な扱いと思われる。
ページ数的に、登場人物全員のコスプレをネタにしつつ4ページに収めるのは無理って判断があったのだろう。
氏家ト全先生のプロの判断……と言えようけど、まあ個別のコスプレ姿を見たかった感じはあるなあ。

ちなみに 『ムチプリ』 に元ネタがあるのかは不明、おそらく女児向けアニメだと思うけど。
というかこの手のアニメのコスプレでも、プリキュアが元ネタにならないのだな。
プリキュアはシリーズが今も放送中だからかな。
この3人に加えて、五十嵐カエデも小さい頃に同じ番組を見てたってのは何か面白いね。
それだけ人気番組だったのかもしれない。

「くれないちゃんの変身シーンが露出プレイっぽくて好きだ」 という天草シノに、五十嵐カエデがツッコむ。
というか露出プレイネタで、天草シノと五十嵐カエデのボケとツッコミというのが珍しいな。
露出プレイネタだから、いつもならこの場にいる七条アリアがボケて、萩村スズがツッコミ入れるところ。
組み合わせに意外性がある。
何より、「女子の感想じゃないですよそれ」 というツッコミのセリフも興味深い!
"変身シーンに普通そういうこと思わないですよ" みたいなセリフじゃないのだぜー!
変身シーンって裸みたいになるからエッチだな……って当時の五十嵐カエデも思ってたのかもって言える!
更に言うなら、「女子の感想」 じゃないなら 「男子の感想」 ってことでしょ。
"男子は変身シーンをエッチな目で見てる人がいる" って知識があるからこそ出たセリフだろう。
五十嵐カエデはそれをどこで知ったのかな、そしてそれを初めて聞いたときどう思ったのかなあ?
味わい深いボケとツッコミであった。

余談だけれど、天草シノも巫女装束のコスプレ姿を見せたことがある。
単行本14巻収録#391の運動会編だ。

天草シノの巫女装束コスプレ

3本目 【なんかのゆるキャラ】 では、主催の轟ネネが登場だー。
踊り子のような過激な衣装を前回見せてくれた轟ネネ、今回はどのような衣装で登場するのか!?
そのような期待もありましたが、何とまさかの全身をすっぽり覆い隠すウサギの着ぐるみでご登場。
扉絵が本編に登場する格好というパターンだ。
体重を測ったら太っていたため、体形を隠せるコスプレに急遽変更した模様。
別に太ってたくらいで……というのは素人考えなのかな、ガチ勢なら予定の衣装を変えて当然なのか?

漫画的には、津田タカトシが露出度の高いコスプレ姿を目にするのを防ぎたかったのだと思う。
つまり、主人公が性的な面でいい目を見ることの防止。
津田タカトシがラッキースケベ的な目に遭うのって、年に1回あるかないかと少なく抑えられているし。
津田タカトシが登場人物の裸とか目にする場合でも、相手は実妹の津田コトミが一番多いパターンだし。

4本目 【昔の仕事用】 は、コスプレ衣装の話。
天草シノや津田タカトシなどのコスプレ衣装は、出島さん貸出の 「パロAV用の衣装です」 と判明。
津田タカトシが着てるのも出島さんが着てたのかな、男優用の衣装も持ってるってだけかもしれないけど。
轟ネネの衣装も出島さんから借りたのかな?
出島さんから借りたのなら着ぐるみもパロAV用衣装となって、マニアックさが爆上がりだー。
ほか、出島さんはコスプレ趣味に興味がないご様子と判明。
あくまで仕事の一環で所持してる様子だし、もしかしてコスプレしてない理由は興が乗らないからなのかも。
メイド業に就くより前の仕事の気分になってしまうから、って理由でコスプレしてないとかかも。

5本目 【カメラメイド】 もまた出島さんのターン!
今回一番の笑顔を見せてくれるし、4コマ目で上目遣いとなってる横顔も良いじゃあないの……!
この横顔、美人だし上目遣いだから可愛すぎる、たまらないな。
コスプレに興味なさげな出島さんなのに、パンチラ狙うカメコのようにローアングルからカメラを構えちゃう。
これって、被写体としての実体験の反映だろうか?
それとも、コスプレ趣味がないから、撮影現場を目にしてこう撮影するのだと無知ゆえ誤解したのだろうか?
あるいは、出島さんもまたパンチラ撮影を目的としてのごり押してるのだろうか?
俺としては、出島さんでの珍しく無知ゆえの天然ボケだったら一番おいしいなと思いますね……!

ラストの 【これはこれ それはそれ】 は、五十嵐カエデのターン。
元はと言えば、轟ネネが五十嵐カエデに元気を出してもらうため始まったコスプレ展開。
前回と今回の2話分についてのオチである。
それはそれとして、2コマ目の轟ネネの衣装は何やら怖いな……
氏家ト全先生の下書き段階なのではと思えちゃうくらい、妙に着ぐるみの顔のバランスが崩壊してて怖い。
そしてオチは女騎士コスプレだった津田コトミのアーマーブレイク状態だ。
週刊少年マガジン繋がりで、"ラッキースケベられ" みたいだなと思ってしまった。

今週の感想終了。
ちなみに今週のマガジンでは、雑誌でのみ缶バッジ抽選プレゼント企画が開催されている。
描きおろしではないものの、『生徒会役員共』 の缶バッジもあるぞ!
概要は、以下の記事を参照してほしい。
週刊少年マガジン全作品合同!!! 激レア缶バッジセットを合計1000名様にプレゼント!! #週マガ - マガポケベース

21.04.24   SVCカオスの投げ技バグ動画を公開しました

・SVCカオスの投げ技バグ動画を公開しました。

投げ技を利用したバグのおかげで、ギースがレイジングストームを装着したりなどの怪現象に発展しました。
解説についてはそうですね、今後に行いたいなと思っていますが……どうなるものやら。

ともかく久しぶりにうちのサイトとしての格ゲー的な活動をできたので良かったです。
やりたいことは他にもあるけど、やるための時間的余裕が無い。
この世に娯楽が多すぎる。
そもそもやらなければならないことも多すぎる。

21.04.21   今週の 『生徒会役員共』 「#613」 感想

今週の 『生徒会役員共』 は、雑誌の週刊少年マガジン本誌で読むと爆笑してしまう箇所がある
これって誰が狙ったのだろう?
氏家ト全先生か、担当編集者か、あるいは漫画の並びを考えるマガジン編集部か?
ただの偶然って可能性もあるのかなあ。
そういうわけで今週の 『生徒会役員共』 感想。

今回 「#613」 は、かなり珍しい回!
コスプレショップで五十嵐カエデと轟ネネがコスプレを楽しむ回ですよ。
コスプレというテーマも珍しいのに、この2人が一緒に遊ぶエピソードと言うのも激レアだ。

なので今回の扉絵は、巫女装束に身を包んだ五十嵐カエデなのですが……
実は今週の週刊少年マガジンから、巫女3姉妹がヒロインのラブコメ漫画が新連載となっている
そして 『生徒会役員共』 の掲載位置は、何と新連載のその次!
巫女さんとのラブコメ漫画を読み終えた読者を、巫女コスプレの五十嵐カエデが待ち構えているページ構成だ!
おいおい、誰が図った事態だこれー?
初めて今回の扉絵を見たときは爆笑しちゃったよ!
巫女コスプレの五十嵐カエデが別の漫画に参戦しそうな80ページから81ページの見開き、面白すぎる……

そういう笑いどころとなってる扉絵ですが、『生徒会役員共』 単独で見ても普通にかわいい五十嵐カエデだ。
マガポケで直接 『生徒会役員共』 を読んでも、一体何事という驚きもある。

開幕 【放課後のおさそい】 は、轟ネネから五十嵐カエデへの遊びのお誘いで幕を開けた。
もう初手からレアな展開ですね。
五十嵐カエデが委員会やら部活やらにお疲れ気味で、萩村スズがねぎらいの言葉をかけるまではよくありそう。
でもそこに轟ネネが同席したことで、普段なら起こりえないルートに分岐だぜー。
委員会のお仕事でお疲れ気味だってのに、更に風紀委員のお仕事をさせてしまっている轟ネネである。
そりゃ素直にハイと頷くわ。

2本目 【なじみの店】 からは、舞台はコスプレショップ。
どうやら 「DA★ANGEL」 って名前のコスプレショップっぽい、「堕★天使」 ってことなのかな……
「違う自分になりきってストレス発散するのです」 と、轟ネネが行きつけのコスプレショップへとご案内だ。
五十嵐カエデと轟ネネって、2人でよく遊んでいるわけでもなさそうだよなあ。
それでも一緒に遊ぶ初手でコスプレショップとは、轟ネネの度胸がすごい。

つーか轟ネネは、いつのまにやら作中随一のオタク文化に詳しい登場人物になっている。
初登場した頃は、途轍もない変態プレイに臆さない面を見せていたのに……それは今もだけど。
もしもコミケとか同人誌即売会がテーマの回が来たら、轟ネネは絶対話に絡むことだろう。

オチは、店員から忘れ物の下着を渡される轟ネネ。
店員さんもどことなくお店の雰囲気にあってるっぽい感じで、刺さる人がいそうな外見。
ていうか、五十嵐カエデたちと轟ネネの温度差が面白い。
下着を 「普段はかないから」 と言い放つ轟ネネにではなく、下着を脱ぐコスプレ衣装に疑問湧いているのか!
轟ネネが下着を穿かないことについては、一切ツッコミが無い。
普段からパンツ穿いていなかったりする七条アリアたちに毒されてるのかな、スゲェな。
ちなみに今回、七条アリアと天草シノは一切登場しないので、そこもまた希少だ。

3本目 【まだ4月】 では、コスプレ姿の轟ネネがお目見えだ。
ていうか轟ネネのこうも露出度高いシーンってこれが初めてでは!
サービスシーンと言って差し支えない感じであろう。
2本目の 「下着を脱ぐ衣装」 も伏線だったようで、ここで回収。
こりゃたしかに下着は穿けないな……
パンツもブラも着用できないような、アラビアンな踊り子風の格好だ。
さすがに前バリはしてると思うけど。
「ムリムリこーゆーの着れない」 と言ってる2コマの五十嵐カエデも良いですね、普段と違う良さがある。
普段の風紀委員らしさがない、純粋に女友達と接しているときのリアクションって雰囲気……!
五十嵐カエデもこういう顔をするのだなって、ぐっと魅力高まるコマでしょ。

そして五十嵐カエデもコスプレに挑戦だ!
4本目 【R-18】 では、扉絵にもなっている巫女装束のコスプレ姿で五十嵐カエデが登場だ。
「似合っていますよ かわいー」 と萩村スズが声をかけてるのも良いですね。
轟ネネと違って露出度の低いコスプレ衣装を選んだものの、実はそれが18禁作品の衣装だったというオチ。
そうすると、新連載の巫女三姉妹ラブコメのすぐ隣に、R-18作品の巫女装束を着た扉絵が載っていることになる。
スゲェ蛮勇だ。
なお、見どころは触手責めの連続絶対 (連続絶頂の誤字?) という 『ヒメミコ・カナデ』 に元ネタは不明。
元ネタがあるかないかも分からなかった。
ていうか轟ネネは高校2年生なのにR-18作品を体験済みってことだな、まあ今更か。

ちなみに今回、萩村スズも同行してるけどコスプレはしない。
サイズの問題なのか、あるいはサイズはあっても児童用のコスプレ衣装だったとかでプライドの問題なのか?
つーか、萩村スズがこのコスプレショップに来たことあるかも分からないな。
今回の萩村スズはテンション低めというか非常に落ち着いてるので、その反応から来店回数は読み取れない。
「過激な衣装もあるんですね」 の台詞は初めて来た反応っぽいけど……
でもその割に落ち着いているし、自身はコスプレに挑もうとしないしな……?

5本目 【ホラーキャラ】 では、偶然通りがかった津田タカトシと合流だ。
正体を隠すべく咄嗟にウィッグを被った五十嵐カエデが、ホラー作品のモンスターみたいというオチ。
巫女装束という和装も相まって一層それっぽい。
津田タカトシが轟ネネのコスプレを目にしないのは、ラッキースケベ不成立という感じがありますね。

6本目 【堪えられず】 、五十嵐カエデが巫女コスプレのまま西洋甲冑騎士の兜 (ナイトヘルム) を被る!
ああ、上手く言えないけどこれって 『生徒会役員共』 らしさだよねー!
巫女装束のままヘルムを被って謎の巫女騎士というこの絵面、 『生徒会役員共』 らしさあると思う。
五十嵐カエデが津田タカトシのために被り物をするというネタの天丼でもある。

ラスト7本目 【つづく】 では、まさかの次回に続く展開!
コスプレ衣装を気に入って購入したという五十嵐カエデに驚いていたら、続く轟ネネの台詞にもっと驚かされた。
何とまあ、轟ネネが主催となってコスプレパーティーをやるのだとか!
そんなわけで、次回の 『生徒会役員共』 はコスプレパーティー編だ!

うおーどうなるのだろう、これ?
「次号レイヤーたちが集う!!」 と柱のアオリ文句にあるけど、コスプレを趣味とする人達が集まる話なのかな?
それとも天草シノたち桜才学園メンバーがコスプレする話なのかな?
どういうメンバーによるコスプレパーティーなのか、読み取れない内容となっているからワクワク感が半端ない!
五十嵐カエデは面識のない、轟ネネの趣味の繋がりの人達が集まる展開でも面白そう。
もしかして萩村スズが今回落ち着いていたのは、既にコスプレパーティーの準備をしてあるからなのかも。
とっくに自身が着る予定のコスプレ衣装は調達してあったから、今回コスプレしなかったのかも。
最後のスズヘッドのコマでも驚いていないしな。

五十嵐カエデがコスプレ衣装を気に入って買ったというのも驚きどころである。
今回着ていた、R-18作品 『ヒメミコ・カナデ』 のキャラの巫女装束を買ったってことだよな……
誰かまた別の友人と着て遊ぶために買ったりしたのだろうか。
R-18作品なら、轟ネネとか以外には何のコスプレか分からず巫女装束に見えるだろうし。
まあ作中ではその後も試着を繰り返して、別の衣装を買ったという可能性もあるけど。

つーか轟ネネは、五十嵐カエデをねぎらうべくコスプレショップに誘ったわけではなかったと分かるオチだ。
轟ネネ自身が浸かっているコスプレ沼に引きずり込もうという、布教活動の一環だったのかも。
それとも、萩村スズたち友人と一緒にやる予定のコスプレパーティーへの呼び込みだったのか?
布教活動なのか友人たちとの遊びのお誘いなのか、それも次回のパーティー内容によって解釈が変化しそう。
次回がめちゃくちゃ気になる回ですね。

今週の感想終了。
ちなみに次号、4/28(水)発売の週刊少年マガジンでは抽選プレゼント企画があるようだ。
「週マガ全作品合同企画! 激レア缶バッジセットを合計1000名様に大プレゼント!!」 という企画。
全作品ということなので 『生徒会役員共』 の缶バッジもあるはず。
どういう絵柄なのか気になりますね。

21.04.14   今週の 『生徒会役員共』 「#612」 感想

・今週の 『生徒会役員共』 、「#612」 の感想。
今回は、どことなく年齢高めの雰囲気を受ける日常回。
生活の中の下ネタだったり、慣用句についての下ネタだったりするからかも。

扉絵は、何やら賢そうな私服の萩村スズ!
私服というより他校の制服って雰囲気もありますね。
1本目の 【けっこうヤバイ】 1,2コマ目の天草シノと合わせて、見ため華やかな1ページ目だ。
桜才生徒会の華が勢ぞろいといった美しさがある。
氏家ト全先生が担当編集者さんから、全体もう少し微妙にエロくしましょう、的な修正を受け反映したような。
そんな味わいがある (どんなだ) 。

2,3本目 【生活の知恵】 と 【右のつづき】 は、魚見チヒロ in 津田家。
ごく普通に津田家の家事をこなす魚見チヒロだー。
男の子の出す 「生臭いゴミ」 も、紙で包めば臭いをおさえられるという知恵。
このノウハウを使った下ネタは 『妹は思春期』 にもあったが、誰がやるかでボケ方が違うのだな。
『妹は思春期』 では、ゴミ袋が生臭くなくなって性欲減退を疑われるオチだった。
『妹は思春期』 から 『生徒会役員共』 まで、氏家ト全先生作品の各登場人物がこのネタやったらどうなるのだろ。
同じネタでも違ったボケが引き出されるだろうから、面白そうっすね。
天草シノだったらこれを津田タカトシに伝えてなお、津田タカトシの部屋から出たゴミの生臭さを嗅いだりしそう。

次の 【右のつづき】 は、下ネタは下ネタでもトイレの汚れの話。
NHKの番組でも放送できそうな健全さだ。
この汚れの存在を津田コトミが言ってるあたり、漫画やギャグでもないマジの生活感を漂わせてくる。
津田コトミは津田タカトシに トイレで小をするときは男性でも座ってほしい とか言ったことありそう。

4本目の 【普段はフロント】 は、萩村スズ母の年を重ねたネタ。
年齢を重ねることで妖艶に……などという要素は一切ない。
スカートは穿けなくなってたし身体は固くなってたという、悲しいばかりの4コマだ。
ブラが関係するので下ネタと言えば下ネタながら、これも何やら普段の 『生徒会役員共』 と違う味わいって感じ。

5本目の 【おうごんのつめ】 、こちらは普段通りの横島ナルコ先生って感じ。
下ネタ的に、爪の長さはどれくらいであるべきなのか?
いやそれよりも、個人的には氏家ト全先生が描かれる登場人物の爪が気になってしまう。
指先よりもちょっと長く出たくらいの爪を描かれますよね、氏家ト全先生は。
ここの横島ナルコ先生も、それくらいの長さに爪を整えていたのかな?
最後のツッコミは、女子でも女子の穴に指を入れたりするかもでしょ、みたいな下ネタの返答に発展していそう。

最終ページの 【気分は慣用句】 は、8コマ漫画。
4コマ漫画が2本立ての構成ですけど。
「尻に火が付く」 とか 「爪の垢を煎じて飲む」 とは、アブノーマルなプレイなの? という下ネタである。
日本文化を誤解したようなネタですが、パリィ・コッペリンは出てこない。
むしろパリィ・コッペリンがアメリカのことわざや慣用句を紹介するネタとかあったら面白そう。

今週の感想終了。
それにしても最近、スクリーントーンが吹き出しの中にはみ出てることが増えてきてないか?
昔からこれくらいはみ出てたりしてたっけ……?
うーむ、氏家ト全先生の漫画制作にご無理がでてなければ良いのだが。

21.04.07   今週の 『生徒会役員共』 「#611」 感想

・今週の 『生徒会役員共』 、「#611」 の感想。
今回は、ちょっと珍しい物を食べる話。
何を食べるかといえば、それは "蜂の子" !
地域によっては伝統的な昆虫食である (虫の描写は控えめなので、苦手な人でも安心して読める) 。

扉絵は、本編と同じ服装の横島ナルコ先生だ。
まさかこの落ち着いた大人の女性って感じの立ち姿から、この本編に繋がろうとは。
今回の横島ナルコ先生は下ネタを言わないこともあり、大人びた雰囲気がずっと保たれていたりもする。

開幕 【土の中から こんにちは】 は、話の導入。
とうに啓蟄を過ぎた4月ならば春であり、桜才学園の土中からも啓蟄の言葉通り虫が這い出るぞ。
虫を見て逃げ出す天草シノ!
このネタだけだと、新聞連載みたいなほのぼの4コマですね。
しかしこれは更なる狂騒の事態の序章に過ぎないのだった (大げさ

2本目 【おやつのじかん】 では、今回のメインテーマである "蜂の子" が登場だー。
ちなみに "蜂の子" で検索すると、もう幼虫の死骸とかモロに画像が出るのでリンクは貼らない。
実在の商品では、素材の姿をモロに押し出したパックで売っていたりもするようだ。
でもここで描かれる "蜂の子" は、商品ラベルで中身が結構覆い隠されたタイプ。
瓶いっぱいに蜂の子が詰まった様子も描けただろうに、覆い隠してくださっている。
氏家ト全先生の気遣いが感じられる。

3本目 【横島先生の恩師】 では、初めて聞く名前の先生が登場だ。
そのお名前は "徳川先生" 。
横島ナルコ先生の恩師というのも頷ける、かなりご高齢の男性教員だ。
ちなみにこの徳川先生、名前が出たのは今回が初めてだけれど、実は過去にも登場している。
桜才学園の忘年会 「#595」 では、小山リカ先生にお酌をしてもらう姿を見せていた。
そういや横島ナルコ先生は桜才学園出身だったっけ。
生徒だった頃にお世話になった先生が、今でも在籍してるってこともあるわけだ。
徳川先生は、横島ナルコ先生を学生の頃から知ってらっしゃる先生なのだろう。

それはともかく、この3本目は今回 「#611」 で唯一の下ネタ。
ファンタジー的な世界観で、巨大生物にエロい意味で襲われる金髪ツインテ剣士の図である。
他の4コマ6本は、何と全部が健全ネタ。
そして4コマ7本ともすべてが虫絡みのネタだー。
虫づくしの1話だ。

4本目 【くわしく】 では、大人のずるがしこさが炸裂した。
蜂の子に逃げ出す天草シノや萩村スズたち。
じゃあそれを徳川先生の旅行土産として差し入れた横島ナルコ先生がどうかと言うと……
やはり食べるには抵抗があったようで、天草シノたちを身代わりにするつもりだった魂胆が明かされた。
冷静な素振りなのに魂胆が見透かされるこのネタは笑った。

5本目 【純粋な善意】 は、津田タカトシの天然によるラブコメ的な雰囲気が発生だよ。
津田タカトシに蜂の子をあーんと食べさせてもらう提案に対する、この天草シノのリアクション!
まさか昆虫食という場面でもこのリアクションが引き出されようとは。
萩村スズとかどういう目でこのシーンを見てたのかなー。

6本目 【気になる年頃】 では、ついに蜂の子をパクパク食べだす天草シノたち!
ちなみに七条アリアが蜂の子を忌避する描写は無かった。
七条アリアも初めて蜂の子を食べるようだけど、抵抗はあったのかなー?
どういう気持ちで天草シノたちが戸惑う様子を、津田タカトシが食べ始める様子を見ていたのだろう。
たまたま紙面に描かれなかったというより、氏家ト全先生が意図して描かなかったようにも思える。
そしてこのオチはなるほど、ってうなった。
たしかに昆虫食って見た目とか栄養に気を取られるばかりで、カロリーって発想は二の次になるな。

ラスト7本目の 【ごちそうさま】 は、1,2本目からの成長を感じられるネタ。
虫を見て逃げ出していた天草シノが、「虫との距離が縮まった気がする」 とまで言っちゃうぞ。
じゃあそこへ本当に虫がやってきたらどうなるの? というのがこのオチだ。
成長はしたけどそうそうすぐには行かないよね、というほのぼの系でもある。
というか天草シノが虫から逃げ出す描写は、単行本2巻収録#2」 の初期からあった。
週刊少年マガジンに移籍しての2話目に描かれた "虫が苦手" という要素が今回一歩前進だ。
#2」 から 「#611」 へのロングパスと言えるかも。

21.04.02   「このマンガがすごい!2022」上位確実『ハイパーインフレーション』

・特殊能力バトル全盛の世の中に、意味不明な能力の頭脳バトル漫画が現れた!
それが少年ジャンプ+で連載中、ハイパーインフレーション』 だ! (作者:住吉九)

漫画でよく見る特殊能力と言ったら、時間停止だとか不死身だとかバリエーション豊かですが。
『ハイパーインフレーション』 の主人公に与えられた特殊能力は、マジで激レア!
その特殊能力とは、ニセ札を身体から出せる能力!
おいおい何それ?
意味不明すぎるよー、って思っちゃうところですが、これが激アツな漫画で面白い。
特に今ここでお伝えしたいのは、この漫画はめちゃくちゃ読みやすいってことです。

お金が絡む頭脳バトルって、駆け引きが難しかったり、とっつきにくそう……
そう思う方もご安心ください!
現在少年ジャンプ+で10話目まで連載中ですが、今のところすんなり読める。
何故かというと、この漫画は二重に作者の工夫が施されているからです。
これは勝手な推測だけど、作者の住吉九先生はきっと漫画編集者だったのではないだろうか?
「読みやすい漫画を作ること」 を考え抜いた経験のある元漫画編集者ではないか、と!

ここでストーリー説明だ!
シンプルに一言で言うね。
この漫画は 「身体から贋金 (ニセ札) を出せる主人公:ルークが、姉と自分の民族を救おうとする話」 です。
"自分の民族を救おう" って動機、最近あまり見ないよね。
ひょっとしたら、すげー暗くて重たい漫画かなー、って思ったかもしれない。
でも安心してほしい! マジで熱くて楽しく読める。

どうして楽しく読めるかというと!
工夫その1:シリアスな笑いのあるギャグ漫画としても読める。
主人公たちは真面目に事を起こしてるけど、作者の言語センスが独特で、思わず笑っちゃうコマが多数!
他の漫画でたとえるなら、『彼岸島』 なのかなあ?
個性的なセリフ回しを読みたい人にもオススメ。
「それを言いにわざわざ……!?」
「サクラはサクラでほかにおる!!」
「俺に競り勝ちたきゃ 印刷機を持ってこいッ!!」
「全部の指にささくれを作ってやる」
「ハル姉をくらえェ!!」
「う〜ん 涅槃!!」
など、一度漫画で読んだら忘れられないインパクトあるセリフが盛りだくさん!
集英社は早く 『ハイパーインフレーション』 のLINEスタンプを作ってほしい、絶対買う。

もちろんセリフだけじゃなく、アクションも面白い。
話の流れとしては正しいことをしているのに、勢いが凄すぎてギャグだったりする。
主人公を篭絡しようとするおっさんが、少女マンガ風なトキメキを見せるギャップとか!
船仕事をする奴隷たちが、まるでボディビルポーズの博覧会だったりとか!
機械人形だからという建前で、人形が場に合いすぎな動きをするシュールさとか!
随所に笑いどころが仕込まれてるのよ。
話をあまり分からなくても、ギャグを追うだけでも楽しい。

本編だってよく出来ている!
工夫その2:物語の見せ方がうまい。
この漫画のよく見る感想で 「まだ〇話目だったのか」 ってのがある。
どうしてそう思うかと言うと、とにかく密度が濃いから!
1話あたりの情報量が多くて話が進むから、1話で普通の漫画を数話読んだようなお得感がある。
それなのに、物語はするすると頭に入ってくる。
何故かといえば、見せ方が上手い!
複数の出来事が交錯する流れでも、ここを見てくれという一本に絞って描かれている。
だから 「この漫画って今何をしているのだっけ?」 ってことにならない!
「話をあまり分からなくても楽しい」 と書いたけど、分からないってことにまずならないので安心だ。

「いや頭脳バトルって言われてもー俺は 『ライアーゲーム』 より 『嘘喰い』 派だしー」 みたいな人にも安心だ。
ご安心ください! バトル描写もある!
というか 『ハイパーインフレーション』 は、残酷描写も上手だよ!
こういう描写ならスゲェ痛そうとか、凄惨な殺戮というシーンの描写もきちんとしてる。

中でも、一番感動した工夫はこれ。
工夫その3:ストレスになる枝葉を残さない。
「読者が本筋以外の要素で気にしてしまいそうな些細なポイント」 にまで、かなり気を遣って描かれている!
作者の住吉九先生が元漫画編集者なのではないか、と推測した理由もこれです。
未読の方には、ちょっとネタバレになってしまうけど……
・仕込んだサクラが存在だけ語られるのではなく、きちんと働くこと
・首長が騙されるだけでなく紙幣の綺麗さに気付くこと
・反乱計画がオークション終了まで伏せられて話が散らばらないようすること
・3話目を細切れで更新せず、ハル姉の生存可能性まで一気に読ませることなど
この辺りはマジで感心した。
ストーリーとは関係ないポイントでストレスを覚えないようにするって工夫が上手。

そういう数々の工夫に加えて!
『ハイパーインフレーション』 で一番好きなのは、敵役:グレシャムがめっちゃ魅力的なことなのよ!
主人公以上にライバルキャラが魅力的なのは、大傑作漫画の資格が大ありだろう。
特に俺が好きなシーンは、第3話目のグレシャムが参加者の金品を盗むシーン!
この行動がマジ神がかってるね。
ここでこの蛮行!? って予想外のインパクトはあるのに、ここまで描かれたグレシャムのキャラクターとして自然。
それでいて欲深く狡猾なグレシャムの一層のキャラ立てに成功してる!
主人公が敵対する全員の目を盗みまんまと逃げおおせたのでなく、誰かの目には留まってはいたという事実も良い。
誰かに見付かってたことでご都合主義のかき消しもされてて、幾重もの工夫が詰まっていて感動しきりだよ!
主人公とグレシャムの今後のライバル関係を予感させさえもする、この漫画屈指の名シーンだ。
頼むから3話目まではぜひ読んでくれ!

それに敵役:グレシャムを支える右腕:フラペコもまた熱い!
順を追って読むと、安全圏からイキるだけの貧弱ビビリもやしメガネかと思えるフラペコ。
でも実は肝が据わったスゲェ肝っ玉ド根性男だと分かる第4話も激アツだよ〜。
フラペコはカイジだ、『ハイパーインフレーション』 の伊藤開司だ!
ごめんさっき3話目までは読んでほしいと書いたけど、やっぱ4話目も読んでくれ!
グレシャムとフラペコがここに至るまでの過去を描くスピンオフ漫画を既に読みたいよ!

そんな大傑作を予感させる 『ハイパーインフレーション』 ですが!
何とその単行本第1巻が本日2021年4月2日に発売だ!
1巻の続きはジャンププラスですぐに読める!
(2021年4月2日現在)
ぜひ読んでほしい!

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