071 先生の副業

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ

感想
・この回は前回前々回に引き続いての、アイが3週連続主役編。
連載初期の頃ならともかく登場人物が増えたこの時期に、
続き物でもないのに同じキャラがはっきりした形で主役を務めるってのは珍しい。
実際その後現在に至るまで(「088」)、3週どころか2週続けてさえ同じキャラが主役になったことは無いし。

これ以後アイが主役になる話は確実に増えてきています。それとリンコが主役の話も増加傾向。
その辺から偶然ではなく、意図してアイをメインに据えてきているように思うなぁ。家庭教師ほぼ無視の「085」なんか特に。

・2,3分の遅刻で大声出して謝りながら到着したアイ。遅刻したこと無かったのかなぁ。
あと1コマ目のアイの顔の描写には気合入りすぎてるように感じる。めちゃ良いんだけど、今までの濱中アイっぽくなくてびびった。

・短期で喫茶店のアルバイトをしていたアイ。見所は店長の趣味だという制服。鎖骨丸出しで太股も見えてますけど。
オチのためとは言え、このマンガじゃ非常に卑猥な格好ですよ。

・バイトの話はマサヒコ経由でミサキ達に伝わったようだけれど、
中村が「かわいい制服の喫茶店と聞いて」と言ってるのだから、マサヒコがアイの着てきた服をかわいいと言ったってことだよな。
アイには「その制服恥ずかしくないんですか?」と尋ねているというのに。「かわいいなぁ」というのが本音だったのか。

この時まで中村達が知らなかったという事は、1,2ページ目の日にはマサヒコと2人きりで授業をしていたのか。
普段通り4人での授業なら中村やリンコが知らないのはおかしいし。
4人で集まらない日もあるという事なのか、それともマサヒコとリンコの家庭教師の曜日が同一でないとかそういう事なのか。

・5ページ3コマ目はサービスシーンなのだろうか。
パンツは描かれていないけど、パンツぎりぎりまで内太股がお目見えですよっ。影になっている部分が特にエロい。
正面側に座っているマサヒコ達からは丸見えだろうな。つーかこの角度で読者に見えてないと、まるでぱんつはいてないみたいだ。

・そういや珍しく男性モブキャラが登場。氏家漫画はモブキャラの多くが女性なので珍しい絵です。新鮮。
そりゃここでは男性キャラがいないと後日談に繋がる動機が不鮮明になるから(誤解したのが女性客だけでは男性客が増えないだろう)、
登場する必然性があったわけだけど。

・愛液! 愛液! ……ってこれじゃ「なんだこの変態は」とか思われそう。
何色のドリンクがこぼれたのかは示されてませんが、これは無色透明のはず。赤や黄なら男性客増加には繋がらないだろう。
つーか破瓜やおもらしで男性客増加だったら、どれだけマニアックな人が多いんだって話だよな。



072 白いバレンタイン

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ

感想
・2度目のバレンタインデー編、の前に触れておかなければならないのが話数の数え間違い。
現在(「090」)の濱中アイには正しい話数が掲載されているけれど、昔の濱中アイは非常に数え間違いが多かった。
そしてこの「072」を迎えた際、話数は実際のものより2話少なくカウントされており、
しかも同時にキャラクター人気投票結果発表がある回だったため、
付いたアオリ文が「70th Anniversary! Happy St. Valentine Festival !!」……今何話目かってリスト化していないのかなぁ。

・チョコを両手に抱えて現れるアヤナ。少なくとも4人からは貰ってます。女子生徒から人気だー。
ちなみにうち1人は「075」で判明するけど戸川ユキ。

・「やっぱり胸の大きいコが好きなのかな――――」とミサキ。胸が小さいコンプレックスはかなり深刻な様子。

・「お前のお菓子」とかいうすげぇセンスの本。「アイをさけぶわけない」なんて本もあったっけ。

・家庭科の成績が3にあがっていたミサキ。毎日料理の練習をしていたって、少年誌らしい努力家だなぁ。

・昨年のバレンタインデー以来久々にマサヒコのチョコ嫌いが話題に上がり、同時にチョコを嫌いになった理由が判明。
幼い頃にミサキから貰ったチョコが「この世のものとは思えない味と食感だった」ことが原因。
それなのにアヤナからチョコを引き取る辺り優しいよなぁ。つーかまさか「苦手なのはミサキのチョコだけ」ってことは無いよな。

・「う うん 最近お菓子作りに凝っててさ‥‥
小久保くんの家にはよく厄介になってるし 今日バレンタインだし‥‥ も もちろん義理だよ?」
そういってマサヒコが口にチョコを運ぶ様子をみつめるミサキ。失敗したら大慌てだし、義理じゃないのがバレバレだよ!
マサヒコは気付いていない振りをしているのか、それとも本気で気付いていないのか。まぁ、「そういうマンガじゃないから」だが。

・ミサキの顔に白いミルクがかかてしまう5ページ目。
このボケに対するツッコミがすぐには来なかったから、最初読んだときには単なるサービスカットなのかと焦ったものだ。
下ネタマンガから下ネタ萌エロマンガへと転向するのかと思ったので。
萌えは既に充分足りていて、これ以上は過剰だと感じるよ。

同じく白いものがかかった話に「054」があるけれど、
そちらと比べて付着具合がエロさを増しており、氏家ト全氏の絵の上達が見て取れます。

・アイに指を舐めさせるマサヒコ。実際の行為に及んでいる分、5ページ目の偽顔射よりも卑猥。
アイの反応も「これ こんなに甘いの?」と、6ページ目は全体的に卑猥だ。

・この話が掲載されたマガジンはバレンタイン特集と言うことで、表紙にはチョコを持ったアイがカラーで描きおろし。
持っているチョコはプレゼント用に包装されているけど、きっと自分で食べるのだろう。
つーかチョコの影に隠れて見づらいが、服の胸元が随分開いているじゃないかッ。谷間が見えてしまいそうだッ!

・そして今回、「066」に告知された人気投票の結果発表だ!
という訳で以下結果。

天野ミサキ786Point
的山リンコ665Point
濱中アイ618Point
中村リョーコ419Point
小久保マサヒコ405Point
若田部アヤナ262Point
マサヒコのママ65Point

計 3220票。
多いのか少ないのかはさっぱり分からないが、
1ページで1回だけの告知、年末年始の時期に2週間の応募期間という事を考えれば編集部の期待以上……だったら良いなぁ。

投票告知が「066」こと「どうぞ」の回だった影響もあるのだろうが、連載当時は2位にリンコが来ていた事に驚いた。
今から思えばアヤナ以外は妥当な結果かも。というかネット上でのアヤナ人気が実際より強すぎただけだったのかもなぁ。

今から思えばと言えば、
現在「090」付近の傾向を見るに人気投票の結果がキャラクター登場回数にきちんと反映されているんだな。
これ以後とりあえず「090」までメインヒロインを務めるのは上位3人ばかり。メイン以外でも活躍中。
対して下位となった中村・アヤナがメインとなった回は、それぞれ1回2回あったかどうか。
マサヒコ母は主要キャラクターではないらしいから仕方が無いにしても、
アヤナがマサヒコ母よりちょっと出番の多いキャラになってしまっているのは残酷だなぁ。

やはり気になるのは、マサヒコの欄にあった「なにげに多い女性ファンに感謝です」のコメント。
このマンガにおいて女性読者は何割くらいを占めているんだろうか。



073 男と女の帰路

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ 豊田セイジ

感想
・掲載の9日前にオープンした、週刊少年マガジン女性読者向けらしい「講談社ガールズi」。
それを知ってか知らずか、的山リンコ編というより「なにげに多い女性ファン」がいるそうな小久保マサヒコ編ですよ。
「しょーがねぇ ホラ おぶってやるよ」「気にするなよ 友達だろ?」とか優しすぎだろ。

・「コンタクトにしてみました」と、メガネっ娘放棄リンコ。
「027」にも描かれていたように裸眼での視力は相当悪いらしく、一人で歩けば電信柱にぶつかってしまうほど。

そういや「045」で海に行った時も眼鏡を外していたけど、あの時にもコンタクトをしていたのだろうか。
それともミサキと一緒に行動していたのかな。どのコマでも側にミサキがいるし。

・最後の場面ですっかり暗くなっていることに一瞬違和感を覚えたけれど、
中学校−的山家が普通に歩いて30分のうえ、転んだりおんぶだったり駅弁だったりしながら歩いていたんだから、
送る途中に日が暮れてしまっていてもおかしいことは無いな。掲載時期も2月とまだ春にすらなっていない時だし。

・豊田先生がオチを持っていくとか珍しいパターン。珍しいっていうか、現在「090」まで見てもこれが唯一の回。
つーかゴムを持ち歩いているのは何故なんだ。使う相手の当てはあるのか? 中村か? 中村なのかッ?



074 マサヒコは思春期

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ

感想
・タイトルだけで期待するなら最大値を取れる話。
「中村は思春期」とかなら完全な下ネタ一色展開だと想像が出来るけど、
思春期するのがマサヒコなのでは微塵も予測が出来ないぞッ! 掲載時には話数が「072」だったのもそれっぽいッ!
まぁ結局、思春期らしかったのは大オチだけでしたが。

・「お姉様――」と頬をやや赤らめて中村を迎えるアヤナ。この回だけ見たなら百合に発展するのかと考える人もいそうだなぁ。
実際には「091」の現在までそんな関係は無いし(つーかアヤナと中村の絡み自体がほとんど無い)、
妹は思春期でも百合、もとい真性レズビアンとして登場したマリア先生も下ネタに終始して、実際に手を出す描写は滅多に無いし。

全く関係ないが、マリア先生はレズビアンなだけではなくて姉との近親相姦も経験しているんだよな。すげぇ経歴だ。

・「063」にてお風呂場のみは描かれていたけれど、初めて登場したアイのマンション。
交通機関を利用してだが、小久保家までは20分とそこそこ近い。何階に住んでいるかは特定できない。

・アイの歩く音が「ひょこひょこ」。なんだその可愛らしい足音は。っていうか足音が書かれるのは珍しいな。

・ひもパン、ひもパン! 「まだはいてないよ!?」って、見付からなかったら穿いてみるつもりだったのかッ?

そういや氏家マンガでは、パンチラシーンよりも穿かれていないパンツが登場するシーンの方が多いように思う。
大抵の少年漫画においては最も多いパンツの描かれ方がパンチラで、
穿いていない下着そのままのパンツとして描かれるのは女性キャラのタンスを開けた時くらいだろうのに。

氏家ト全氏は直接的なエロ描写を避けている様子なので、
これは「パンツは穿かれているものでなければエロくない」と考えての事だろうか。

・鼻血を出すのは2度目のマサヒコ。
1度目の「003」みたく興奮してではなく、どこかに鼻をぶつけてです。

つーか「003」頃のマサヒコなら、ぶつけなくてもアイの下着を見付けた時点で鼻血を流しそう。
あの頃はアイの胸の谷間で興奮していたのになぁ。「091」のように、エロゲー投げ捨てるなんてことも出来なさそうだ。
思えば連載初期のマサヒコは読者と等身大のキャラとして設定されていたんじゃあないのかな。
今はヒロイン達に食われたっていうか、ツッコミ役へと変貌を遂げてあまり自分を主張しなくなっているけど。

・「アイ先生は理解を示すもマサヒコは必死に弁解‥‥」と煽り文。
これ絶対「思春期だから下着に手を出すのもしょうがないよね」との勘違いした理解だよな。
この後の4コマ版とか見てると、下着をお土産に持って帰らそうとするのもありえなくはないな、とか妄想が止まらない訳だがッ!



075 委員長が悩み相談

登場人物
小久保マサヒコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ カチューシャ娘 戸川ユキ

感想
・「052」以来久しぶりの家庭教師が出て来ない、中学生だけで話が進みますよ編。
しかも大方は天野ミサキ、的山リンコ、若田部アヤナの3人のみで展開し、
これまで全ての話に登場していたマサヒコさえもほとんど登場しない異色の話。
っていうか登場したのは僅かにラスト1コマのみ。「皆勤賞を守るため」以外の登場理由は思い浮かばないぞ。

・この話の最大の見所は名前が付いた戸川ユキ。
「042」で初登場を果たした、ボサッとした髪型で眠たそうな垂れ目の子ですよ。
少し登場回数の多いモブキャラ止まりだった彼女だけれど、
今回「無愛想なアヤナに憧れている」「バレンタインデーにはアヤナにチョコを渡した」の設定を授かり、
モブキャラからサブキャラへと進化した印象だ。

記念にここまでの戸川ユキ全セリフ。

少ねぇ!

ちなみに今回明らかとなった少女の名前は、本当は「戸川」という苗字のみ。
では何故フルネームを「戸川ユキ」としているのかと言えば、それは「031」の名簿を根拠にしている。
詳しくはこちらを参照してください。
勿論名簿に無い「戸川ユキコ」「戸川ワカ」とかの名前の可能性もあるので、厳密には下の名前が「ユキ」だと断言は出来ません。

連載当時には「これからサブキャラの開拓に力を入れるのか?」なんて思ったものだけど、
これ以降焦点を当てられるようになったサブキャラはマサヒコ母のみ。
今回名前の付いた戸川ユキでさえ、次の出番は「090」まで待つこととなった。
最初のモブキャラ代表だったカチューシャ娘に至っては、この話を最後に現在「092」まで姿を見せていない。
「サブキャラを掘り下げる」との予定は初めから無く、
マサヒコ母に光が差し始めたのは気まぐれなり読者の声を反映してなり、別の要因だったのだろう。

・「アヤナちゃんも悩むことあるんだね」とはリンコの発言。数々の天然行動の中でも珍しく残酷なだけの発言だな。

・アンケート「若田部アヤナという人間」。
回答者は「殴る」→マサヒコ、「何かと勝負を挑んでくる」→ミサキ、「おっぱい大きい」→リンコ、か。

・リンコはファッションデザイナーを目指しているんだとか。
まぁこの設定も今回のためだけに用意されたもので、氏家氏が特別裏設定を用意している訳ではないとは分かっているが、
この衣装は一体どこにあったものなんだか。若田部家に置いてあったのか、それともリンコの自前のものなのか?

とりあえずこの場面の見所がアヤナである事だけは間違いないんだろうが、正直そういう狙った服装はいらないと思った。
「鎖骨丸出しで、激しく動くと乳首が見えそうな普段の服から狙っているのでは?」と言われたら、まぁそれには反論できないけど、
下ネタ要素がなくて萌え要素しかないネタはマンガと合っていないんじゃないかなぁ、と。
よほど「071」でアイが着たコスチュームの反響が良かったのかとも考えたが、
この「075」はまだその回のアンケートが反映される回では無かったし、実際これ以降こういった服装は無い。

また、「071」のコスチュームはミサキにとってトラウマとなっていたらしい。
そんな素振りは見せていなかったから、今も連載当時も意外に感じた。
……ひょっとしたら全く別の回の何かかもしれないが、ここで関連のあるネタと言ったらそれくらいしか無いよなぁ?

・今になって気付いたが、アヤナって黒のハイソックスを履いていることが多いんだな。
他キャラは白が多くて黒は滅多にないのに、アヤナはその比率が他キャラと逆転している。



076 偉大な先生

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ マサヒコ母

感想
・作文テーマ「自分が尊敬している人物」。
マサヒコに尊敬されていると思ってたアイを「すみません別に尊敬していません」とばっさり切り捨てるマサヒコ。
「065」「073」でのミサキやリンコへの対応を見るに普段は優しいのだから、これはアイの行動をボケだと受け止めたって事か。
まぁ、この状況では相手がアイではなくてもボケだと思うよな。実際は天然だったのだが。

なお、ミサキの尊敬する人は「歴史上の著名人」、リンコの尊敬する人は「お父さん」、アヤナの尊敬する人は「お姉様」。
そしてマサヒコはマサヒコ母の事を書くことに決めたようだ。
あと、マサヒコをいさめるリンコの言動が可愛らしくて良いな。「それは聞きずてならないよ」が良い。

・「アンタ自分が尊敬されていると思ってたの? 童顔で処女で半天然のくせに」の容赦無いツッコミがステキ。

・「自分自身を変えるために 己の殻を破りたいと思います!!」→「じゃ 膜破っとけば?」の返しには感動。
これだよこれ、こういう何気ないやり取りでの下ネタが見たいのだと再認識。

・部屋にぬいぐるみを飾ってある中村。アイの頭に隠れて見え辛いけど、3ページ4コマ目です。
見えている一部分からを推測するに、小さいクマのぬいぐるみのようだ。UFOキャッチャーの景品でにありそうなもの。
そういう小物を飾ったりするようなキャラではないと思っていたので、意外な一面を見た感じだ。

・睡眠時間を削ってまで次の家庭教師の準備をしているアイ。
いつも教材は全部持って来ていたり(「023」)、1分でさえ遅刻はしないようにしているようだったり(「071」)、
足を怪我しても授業を休まなかったり(「074」)、すこぶる真面目に職務を果たしているみたい。

・白い液体が入ったコンドームに掛かる黒塗りの自主規制。
人差し指と中指の間から親指突き出すグーの絵は良いのにそれはダメなのか。謎。マガジンの規制範囲が分かりません。



077 桜花嬌笑

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ

感想
・この話が掲載された号の少年マガジンでは、ショートGAGフェスティバルが開催されてました。
と言っても、今回の濱中アイに特別変わりはありませんでしたが。

っていうか「普段より2日早いヤングマガジン発売」「15日後に控えたマガジンワンダーの4コママンガ」
「翌月発売のコミックス4巻」と、氏家ト全氏のスケジュールが相当圧迫されていたことは想像に難くなく、
フェスティバルに備えて何か特別企画を設ける余裕は無かったのでしょう。

・その影響を受けてなのか、この回の濱中アイは微妙だった。
二次創作っぽいというか、反応良かったネタを寄せ集めた印象。
好評だったであろう涙するアヤナとか、目に付く形で大食いはしているけど特に笑えるわけではないアイとかがそんな感じ。
情報量も少ない感じで、3,4ページ分のネタを6ページに分けて描いた雰囲気。密度が薄いなぁ。

・ミサキが酒乱だという設定に驚く。これ読む前に、ミサキを酒乱だと書いたパロディを読んでいたので。
まさかそれを氏家氏が読んで描いた訳でもないだろうし、それだけキャラのイメージが読者に伝わっているって話だろうな。
それはともかく、自分から下ネタを振るミサキはこうでもないと見られない。
普段は「042」みたいに食い付いたり知識を披露したりしないけど、節々に現れる耳年間っぷり。

・花粉症のアヤナ。後の「081」でも出てくるけれど、症状は相当にひどいらしい。
それでもなお「お姉様のお誘いは断れないから」と花見に参加する姿勢が健気だ。
もっとも当の中村は、後の「079」やらを見るに自分が慕われていることに気付いていないようだけど。

・胸の大きさの順位が公開されましたよと。
1.アヤナ 2.中村 3.アイ 4.ミサキ 5.リンコ

アヤナを除いては多くの人の予想通りだったのではないでしょうか。つーか大学生より巨乳の中学生って。
しかもすぐに並んだくらいだから、ぱっと見で分かるほどに差がついているってことだよな。良いな。凄く良い。
童顔巨乳アイドルの写真集を見て何が楽しいんだかと思っていた俺ですが、
前に生で巨乳小学生(巨乳中学生かも)を見かけて、その考えは吹き飛んだ。童顔で巨乳だと本当犯罪的だよなぁ。
いやアヤナは中学生だから本当に幼いんだけど。っていうか濱中アイの感想じゃなくなってるぞ俺。

それはさておき、中村はかすかに嬉しそうにしている場合じゃあないだろうよ。中学生に負けてるんだよ?
それとも普段は突っ込み専門のマサヒコがエロネタを振ったようだった事が嬉しかったのかな。
ちなみにただ一人、リンコだけは何が起きているのか理解していない様子。何かオチ放棄にも見えなくもない。

・オチみたいにキャラ差が出るネタは好きです。「088」とか。そこに至る流れは無理のある感じで微妙。



078 禁欲の部屋

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 的山リンコ マサヒコ母

感想
・「037 沈黙の部屋」とそっくりな話。
まずタイトルが「沈黙の部屋」:「禁欲の部屋」、登場人物はどちらも同じ。
「沈黙の部屋」では中村が私語禁止を提案するのに対して、「禁欲の部屋」では中村が禁欲を提案。
マサヒコの部屋から一歩も出ないで話が終わるし、リンコが途中で眠ることも一緒。
オチを務めるのがマサヒコ母であることまで一緒と来ている。

単行本化されたりすると、まとめて一気にマンガを読む人が出る。
大抵のマンガは数話掛けて1つの長いエピソードを描いてるわけで、
まとめて読む人がエピソードごとの間で一息つけるよう、意図的にまったりした話を挿入すると聞いた事があるんですが、
若田部アヤナ登場編が終わった後の「037」はともかく、今回「078」は前にも後にも長いエピソードは来ない。
だから意図してまったりした話を描いたとは思えず、つまり今回の話は単純に使いまわしなのかなぁ?

この回、あんまり感想が無いのでそんな推測でお茶を濁してみたり。
推測と言えば、マサヒコの着ているシャツに「SEX」らしき文字が見えるのが気になるー。
あぁでもそんなシャツ着たら中村が反応して突っ込む羽目になるだろうから、「SFX」の文字列なんだろうな。
というかそもそもシャツにSEXの文字列とか、超細かくてしかも直球過ぎるネタを仕込む訳が無いか。

・それぞれ禁欲するものは、中村がタバコ、アイが間食、リンコが昼寝。
そして禁欲を開始して4コマ後には寝ているリンコ。それはあまりにひどい。涎を垂らしてる寝顔が本当気持ち良さそう。
その直前の伸びをしてるアイも気持ち良さそう。つーかほっぺが柔らかそう。触りたい。
胸の描写も普段の尖がった形状ではないのが良いです。そりゃAA化もされるよな。

・気になるのは中村を後ろ手に縛り上げた人物。
この面子でそんなテクを体得しているのは中村くらいしかいなさそうに思う。
その後にアイも縛られているんで、マサヒコが2人を縛ったってことになるのか?
2箇所ともコマ間でそんなに時間の経過が見られないし、縛るの凄く早いよな。天性の素質でもあるのかね?
それとも中村を縛ったのがアイで、中村は縛られていてもアイを縛れるくらいに技術があるって描写なのだろうか。謎。

・背中に定規を入れられたリンコ、手首を縛られている中村、両腕を縛られて猿ぐつわを噛まされたアイ。
そんな彼女たちを見たマサヒコ母の発言は「今の保健体育って進んでるのねーっ」。しかも頬を紅潮させながらッ!
同時に漏らした吐息には一体どんな感情が込められていたんだか。
ちなみに保健体育と書いて「おべんきょー」。
この様子を見るにマサヒコ母はMなんだろうかね。その後にはSらしき場面も描かれてるけど……両方OK?

なお、マサヒコ母が本格的にエロくなってきたのはこの回から。
これまで最大に下ネタに絡んできた話でも「069」で、まだ「性への興味が尽きてない母親」程度だったのが遂に開花。
「中村が不在時or中村が別の役目を果たしている時の下ネタ要員」から普通に下ネタ担当へ。
今もう1度「060」の話をやったなら、オチは学生服のアイではなく女教師スタイルのマサヒコ母になりそうな勢い。

・ちなみにこの回の次号予告から話数が正しくカウントされるようになりました。



079 中村的行楽

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ

感想
・中村はアヤナに尊敬されていると気付いていないんだろうなぁ、と思う話。
「運転に自信が無くて怖い目に合わせたくなかった」と、逆に気付いていたから誘わなかったとも考えたけど、
1ページ目の勢いを見るとその動機はなさそうな感じ。

それ以前にこの車6人乗れないけど。

・またちゃっかりいるミサキ。
天野家は小久保家の2つ真向かい――「2つ」って意味がよく分からないけど――で近いし、
座席に1つ空席があるから折角なので誘った、とかそういう理由が付くのだろうか。

・リンコはよく寝ているよなぁ。
「眠る」という事は無防備な姿を晒すという行為な訳で、
寝姿を見せる事は「こちらに心を開いている」と思わせるのか何なのか、ともかく良い感情を抱かせるよね。
つまり寝キャラになりつつあるのは良いことかも。3回連続で寝顔披露中。

と、連載当時の感想で書いたけど、
これ以降現在「094」に至るまでリンコが寝ているコマは1コマたりとてありません。全然寝キャラじゃなかった。
っていうかこれ以後誰かが寝ている場面自体からしてほぼ消失。かろうじて「085」でアイが寝ている程度。
これ以前は5,6話に1話の割合で寝ている描写があったのになぁ。

・車には昔から弱かったらしいマサヒコ。
なお、助手席が酔いにくい理由というのは、目からの情報と平衡感覚からの情報にズレが発生しにくいからだとか。
情報の不一致が生じると乗り物酔いが起きるそうな。

・「潮吹いて気持ちいいね!!」「「風」抜けてるよ」のネタは凄くいいな。俺こういうネタ好きなのかも。
妹は思春期の「穴「ル」があったら入りたい」とかいま見ても笑えるし。

・見所は5ページ目、中村百面相。
いつも余裕を持って行動しているような中村が、素の感情そのままに出しているのが良い。

「思いのほか‥‥ 怖かった‥‥」
「免許取って初めて公道走ったから‥‥ アンタ達誘って正解だったわ 一人じゃ怖くて無理」

そんな弱音を、本音を吐露する中村なんて滅多に見れたものじゃないですよ。超貴重。
同じくガソリンが無いと気付いて狼狽する中村、整備してない豊田に青スジ立てて怒る中村、どちらも貴重。

「吊り橋効果みたいなものじゃねーの?」とも思うが、それより「相手がマサヒコだったから」説を推したい。
普段の6人でただ1人の突っ込み担当である、マサヒコと2人きりだったからですよきっと。
前に本当の自分を出したっぽいのは、「059」で豊田と語り合っている時だし。
酔い潰れたアイがいたとはいえ、事実上突っ込み担当(というか、非ボケ要員)と2人きり。
ボケ担当、というか自分と対等に渡り合ってくれない人がいる時には見せないようにしている一面なのだと思う。

つかこれ何気に中村主役編じゃん。

・大オチは絶対誤解されるのを計算に入れた言動だよなぁ。
5ページ8コマ目で中村が普段の顔に戻っている時点で、既に閃いていたようにしか見えないー。

・アイの「なんかデジャヴー??」発言って何だろう。前にこういうオチってあったっけ?
マサヒコと中村によるオチなら「023」があるけれどアイいなかったし。
「中に出しちゃダメ――っ!!」の「065」か?



080 子供と大人の間

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ マサヒコ母 豊田セイジ

感想
・何の前触れも無く一挙2話掲載だった回。1話目。
前回の次回予告の時でさえも、2話掲載の告知無し。全く予告されないのは珍しいな。

なお、掲載6日前には4コマ版が掲載され、掲載9日後には単行本3巻が発売。
「080」掲載前後は濱中アイ祭のごときスケジュールだった。
加えてこの日から放映された、魔法先生ネギま!内の4月分マガジンCMにて濱中アイが取り上げられたりもした。
それの詳細はテレビでハマナカを参照のこと。

・それはともかく新年度。マサヒコ達は3年1組。
昨年のようなクラス名簿は発表されなかったものの、マサヒコ・ミサキ・リンコ・アヤナは同じクラス。
また「080」には登場しないけど、戸川ユキも同じクラス。そして担任は豊田セイジ。
なお、カチューシャ娘だけは同じクラスかどうか不明だ。

・マサヒコの成績は真ん中より上まで上がったのだとか。
初登場時の成績を表す記録が「テスト平均点57点」とおそらく平均以下だったろうので、
家庭教師を受けている効果はきちんとある模様。

・マサヒコの「なんかひと皮むけた感じがします」発言を聞いて顔を赤らめながら嬉しそうな表情をするアイ。
どういう意味だと受け止めたのかは分かるけど、どういう感情を持ったのかがさっぱり読み取れない。
深読みとかじゃあなく、普通に読んでいて分からない。何故こんな顔をしたのだろう?

「成績だけでなく身体も成長しているのだ」と嬉しく感じたんだろうけど……
「そんなことまで報告してくれるマサヒコは自分をとても信頼してくれているのだ」とでも感じただろうことと、
マサヒコが自身の身体をネタに下ネタを振ってきたことに照れたのだろうか?

・超ラブコメ。
6ページのショートギャグマンガを開いてみれば、うち4ページがアイとマサヒコの会話オンリー!
その間ネタに使われたコマは僅か3コマ!
それに3コマ中のアイアイ傘ネタは、マンガとしての笑いどころじゃなくて、マサヒコとアイの関係を表すためのものだよな。

前々からラブコメ路線があった理由は全て編集者からの指示だとばかり考えていたが、
氏家ト全氏自身がこういう展開をやりたかったのかもしれないなぁ。
その辺想像してみたいけど、それには材料が足りない感じ。
妹は思春期5巻での、
「最近涙もろい自分がいます。映画などを観ているとちょっとしたシーンで目頭が熱くなってしまう‥‥。
私にはそんなマンガは描けませんので4コマを描きました。楽しんでください。」
の発言からすれば、ギャグを描くのだと割り切っているように思えるけど。謎。

ともかくこの回が下ネタマンガから大きく逸脱した回であるのは確か。
毎回だの数話に1話だの、配分さえ多くならないのならこういう話もたまには良いな。たまには。
最後はきちんと下ネタマンガに戻って落としているし。

・その「下ネタマンガだから」以外の理由は無いような大オチ。
雨降りの前フリはあれど、基本的に最終ページのみでの構成。大オチ以外は全て別展開に回したかったが為のページ配分だろう。
つーか差し出されたパンツはマサヒコ母のパンツだよな? それ以外に無いよな?

それにしても息子の目の前でアオカン発言できるマサヒコ母が凄い。思春期かよ。
っていうかアオカンって少年誌で書いて良いの? 規制されないの?


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