051 贈る予定の言葉

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ

感想
・どうでもいいけど、最初の説明は単行本化されてアオリ文が消えたら意味分かりにくくなるのでは。

・アイの通った小学校が廃校。

・ミサキ12歳。1,2年前なのにやたらと幼いな。
小学校卒業から中学校入学にかけて、かなり成長したようだ。胸は成長していませんが。

・っていうかそもそもなんでミサキがいるんだか。
アイが来るから小久保家を訪れたのか、マサヒコに会いに小久保家を訪れたのか。
前者はそこまで親しい仲だとも思えないし、後者はそこまで度胸があるとも思えないし……
「アイから借りたCDとかを返すという建前で、マサヒコに会いに小久保家を訪れた」ってとこだろうか。
単に「授業で分からないとこがあるから、濱中先生に教えてもらおう」と思って訪ねただけかもしれないですが。

どうでもいいけど、氏家作品で黒い服って珍しいような。気のせいっぽいですけど。

・ミサキに断られたアイの間の抜けた顔が良いなぁ。

・アイはマンション暮らしだと判明。
決定的な描写は無いですが、後の「063 濱中腹」の2コマ目を見るに一人暮らしの様子。

・「うわーんうわーん」って、こんな事できるような仲だったっけか。
連載時にもかなり意外な印象を受けたコマ。今見てもその印象は変わらない。
上の「ミサキが小久保家にいた理由」と異なり、適切な理由が思い浮かばないのは俺だけだろうか?

考えるなら、
「ミサキがヘマしてマサヒコに迷惑かかった場合は昔からこうやって追っ掛けまわされてて、
それについてだけは中学生になっても変わらなかった」とか……苦しいなぁ。誰か納得行く説明付けてください。

・穴掘り。
そういえば妹は思春期に、「穴(ル)があったら入りたい」ってネタがあったっけ。

ミサキが穴掘りの意味を理解してるってのはちょっと疑問に思ったんだけど、
スコップがマサヒコに直撃したのはたまたまだったんだから、男色要素について考える必要はなく、
普通にAFと受け止めたと読み取れば良いだけか。

また、ドン引きしてるのは異物挿入を連想したからではなく、
「053 奥深い日本語」のラストで泣いてしまっているのを見るに、性行為にロマンチックな物を期待しているからかと。
つまり普通ではないっていうか、愛する人と結ばれるためではない性行為全般に対してのドン引き。
……
何か書いてて恥ずかしくなってきた。
あと別に「AFに愛情は無い」とか言ってる訳ではありません、念のため。



052 美しい華

登場人物
小久保マサヒコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ

感想
・「美しい華」=「百合の花」。という事で、そのまま百合っぽい事態になる話。
思春期含めて氏家氏のマンガにはいろんな下ネタのバリエーションがあるけれど、
こうやって百合っつーかレズビアンがネタになっているのは割と珍しく感じる。思春期でも大半がマリア先生絡みだし。
濱中アイだとこの話以外では「029 深夜の課外授業」くらいだろうか。あ、「011 い・・委員長?」もそうだな。

・アヤナがクラス委員なのは既に明らかになっていたけれど、
この話の開幕にてマサヒコは緑化委員であると判明。
それだと「043 学校の怪談めぐり」で、どうして化学室の片付けをしていたんだって話だが。
緑化で人体模型は動かさないような……多分、「(友達の)委員会の仕事(を手伝ってる)」って意味だったんだろう。

・リンコは図書委員なんだとか。
ミサキだけは何委員なのかが明らかにされてません。明らかにする必要が無いからだろうけど。
また、リンコの血液型が判明。A型だとか。
ただ、「几帳面な性格」をダメ押しする以上の意味は無いだろう。ついでに高所恐怖症でもあるそうな。

どうでもいい話だけど、
思春期のキャラプロフィールでは、1巻分までのキャラは血液型が公開されていたんだよな。
しかし2巻以後のプロフィールからは、血液型が公開されなくなったー。何があったんだろう。まあどうでもいいんだけど。

しかしこういう俯瞰視点って氏家マンガでは珍しいな。初めて見る気がする。

・4ページ1コマ目、ミサキがリンコを肩車しているのが凄い良いと思う。
ミサキに乗った、頼りなさげなリンコの表情とかやばい。リンコのいい表情ベスト10には入るね。あとの9つは知らない。
5ページ目でリンコがミサキに覆いかぶさっている絵も良い。リンコのポーズはもとより、身体つきがエロい。
つーかリンコだけで見るなら、この話のリンコは全話の中でベスト5に入る良いリンコだ。あとの4話は知らない。

・「〜いらぬ誤解を招いてしまうというオチパターン!!」とか「そーいやオレがやった金魚どーしてる?」とか、
過去の出来事が作中でまた出てくるのは珍しいような。
金魚はこの後にも何回か出てくるけれど、氏家氏お気に入りなのだろうかとか。



053 奥深い日本語

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ マサヒコ母

感想
・テンポ良く下ネタ多く質も良く、
アイは「優しい先生ハマナカ」してないし、中村が顔を赤らめるとかかなり珍しい事態になるし、
今までの話(「071」)の中で、一番好きだこの話。

・いるだけリンコ。
そういえばリンコがオチを持っていったりする話ってあまり無いように思う。
さりげなくその場にいて、子供っぽいリアクションで存在感主張してる感じじゃないだろうか。この話では本当にいるだけだけど。

・アイは普段からストレッチ体操をしているとか。身体が床にぺったりと着くほどに柔らかい。
その次のコマの「さ」と併せて、この部分のアイは特に良いと思う。
後の場面でマサヒコのストレッチを手伝うアイも良いなぁ。

・マサヒコに見つめられて顔を赤くする中村、と書くと語弊があるな。
何にしろ、中村のこういう表情は滅多に見ないような気が。っていうか初めてかも。

蛇足だけれど、日本人男性のナニの平均は、勃起時で13〜15cmだそうですよ。
検索してもバラつき多くて正しい所はさっぱりですが、とりあえず15cm以上から大きいと呼ばれるみたい。
また、計測方法はイチモツの上に定規とかを水平に置き、肉に食い込ませて付け根から測るのが正しい……らしいです。
聞いた話に過ぎないので、全面的に信じたりしないように。

・部屋の外に体育座りで待っていたマサヒコ母。
2コマだけしか出ていないが、そのどっちも素敵。
「あ 終わった?」って、部屋の中で何が起きていると想像していたんだッ。



054 少年的笑い話

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ 戸川ユキ

感想
・掲載順位が実質最後尾でびびった。後ろにあるのはもうしませんからだけ。

・作中では描写されぬ間に期末試験が行われていた様子。
同時にミサキとアヤナの成績勝負もまた行われていたみたい。
その結果も同じく描写されてないけれど、
アヤナの様子や2巻のプロフィールから察するに、ミサキには全然及ばなかったらしい。

・垂れ目の娘が2度目の登場。
しかし草の上に正座ってどうなんだろう。普段の座り方が正座なのだろうか。

・リンコの手やアヤナの顔に白い○○○が! 絵の具ですけどね。
白い何かをアレに見立てるネタ。「028」でアイが頭からケーキを被って以来の登場。
あ、っていうかそもそも「028」のは精液に見立てていたのか? 単に俺の深読みなのかもだ。

・マサヒコから絵の具を借りようとするアヤナが良い。
企んでいる時の顔、いざ絵の具を借りようと話しかけた時の露骨な笑顔。どっちも素敵だ。



055 本の仮面

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ

感想
・読書週間。
マサヒコが読んでる『走れメロス』は、「048」で読書感想文にと読んでいた本。
「だから嫌でも読まなきゃならないんです」のセリフといい、
「珍しい 活字離れしている現代っ子のマサヒコ君が本読んでるなんて」と言われてたりといい、
マサヒコは読書は好きではないみたい。翌日アヤナが気付くまで、本が入れ替わった事にも気付いてなかったくらいだし。
サッカーが趣味なんだし、きっと身体を動かす方が好きなんだろう。

ちなみにミサキが読んでいる本は『世界神話』、リンコが読んでいる本は『星になったコロ』。

・『星になったコロ』を枕にし、きちんと眼鏡を外して寝ておいて、
「う―――ん 私いつの間にか寝ちゃってた・・」とか言い放つリンコ。なんて天然具合だ。

台詞
・中村
「いい取り組みじゃない 本を読めば文章力・読解力が身につくし 全然無駄なことじゃないわよ」
そう言って読んでいた本はエロ小説。
つーか普段からエロ小説持ち歩いてて、それをみんなが読書する中読んでいたのか……羞恥プレイか何かかよと。



056 幼なじみの真髄

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ

感想
・とにかくミサキが強烈すぎる。
フォークを咥えてぽかんとした表情、中村からそのままズバリ指摘されて慌てふためく様子、
4ページ目の泣き顔、胸マッサージの努力、あとその手の人には最終ページの呼びかけ方ッ。
濱中アイ全編(「073」まで)通して見ても、ミサキ好きな人にはこれ以上ない話なんじゃないかってくらい最高だろう。

・喫茶店で何気なく食べているアイだけど、ミサキや中村が1皿食べ終えもしないうちに4皿食べ終えているぞ!
おまけにパフェか何かまでも食べてるし。早食いでテレビ出演できそうな勢い。

・「でもアンタ マサヒコのこと好きなんでしょ?」
なんでストレートに言ってしまうんだッ。
面白そうだと思ったら、当人のこと構わず手を出すとか中村らしさ全開だ。
その後の協力を持ちかけるコマの、これから起こる事態に期待する活き活きとした表情にはアイも呆れ顔。

・最後のページでアイは汗をかいていない。
これってつまり、中村の作戦は効果アリと思っているという事か。



057 男の選択

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ

感想
・カラオケ初体験のアヤナ。
1人だけ歌った曲が「モー娘。」と具体的に示されているが、一体何を歌ったんだろうなぁ。
とりあえず2004年10月以前の曲ってことになるが。適当に想像しとこう。サマーナイトダウンあたりだったら個人的に良いなぁとか。

・本当なら無関係のミサキまでいるのに、どうしてカラオケ大好きなマサヒコ母がいないんだろう。
もう別口の誘いに出かけていたとか?

・歌うのは苦手なマサヒコ。
そういえば「035」でもリコーダーのテストを最初から諦めていたし、音楽は不得意としている様子。

・「こ 小久保君!! 私と歌おう!!」
やる気凄いミサキ。前回が前回だったから、「少しだけでも近付いていこう」という意思の表れかなとか思うと良い。

・どうでも良いけど、今回から「060」まであった「キミと一緒に大人になるよ」のアオリ文は一体何がしたかったんだろう。

・「来週は合唱コンクールだねぇ」とリンコから始まった今回。
単行本になってから読めば普段通りの始まりだと感じるんだろう。
でも連載時に読んだ時には、このマンガのスタンスをはっきりさせるための1コマ目なんじゃないかと感じたよ。

何故なら前回はミサキのマサヒコへの好意が公となり、しかもミサキが初めて積極的に行動した回だったから。
それに加えて次回予告が「男の選択」とあっちゃあ、
「マサヒコがミサキの想いを受け止めるかどうかの選択なのか?」っていう、物語に恋愛要素が大きく取り入れられる展開も予想されたので。

だからその予想をきっぱりと断ち切った今回の1コマ目、いきなり合唱コンクールと微塵も続かない話題を持って来たのには、
「このマンガの恋愛は本題やらメインにあらず、スパイスや要素にしか過ぎませんよ」との意思主張なのだろうなぁと受け止めましたっていう話。

それに付け加えるなら「あ 相手を選ぶ権利は小久保君にあるでしょ?」と前回の話からセリフを引用しながら、
メインだった恋愛部分は全く引き継いでいないのも、
「ミサキの意識が少しは変化するけれど、恋愛要素を前面に押し出しはしませんよ」と示唆しているんじゃないかと思った。

台詞
・ミサキ
「あ 相手を選ぶ権利は小久保君にあるでしょ?」
何気ないセリフだけど、
前回中村から言われた「彼にも相手を選ぶ権利はあるんだから」のセリフほぼそのまま。
それについての意味は、上の通りだと思う。



058 T先生

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ カチューシャ娘 戸川ユキ 豊田セイジ(初)

感想
・豊田先生初登場。
今(「074」)から思えば「頭脳明晰 スポーツ万能 容姿端麗」と格好良い先生だったのもこの回だけかぁ。

・カチューシャ娘と戸川ユキが登場。
やっぱりっていうか当然だけれど解説役。今回は豊田先生について。
っていうか「豊田先生と密着しちゃってー」のコマがすげぇ良い。あぁ、もっと解説される出来事起きてくれないかなぁ。

・「以前 中村先生が言ってたんです・・ 「私は今日まで若い男を99人喰ってきた」・・・・って
私 これ以上先生に人を殺める罪を重ねて欲しくない」とはリンコの弁。
リンコにとっては「喰う」は性交の意味を持ってないんだね、じゃなくて中村の凄い過去が明らかになった。
まあ「009」みたいにすぐばれそうな嘘も付いてるし、どこまで本当なのかは分からないんだけど。

・リンコみたいに腕振りながら「お姉様ー」と喜ぶアヤナ、中村の異性関係に顔を真っ赤にして興味津々なアヤナ。
出番は少ないけどどのコマも可愛いな。

台詞
・ミサキ&マサヒコ
「ん―――まぁ 確かに格好いいから憧れちゃうかも」
「そ そんなの駄目だ!!」
「え・・」
「教師と生徒はまずいだろ 先生に迷惑かけちゃ駄目だ もっと大きくなってからにしなさい・・・・」
ミサキの気持ちを完全無視。
気が付いてないだけとはいえ、そりゃミサキも怒るって。



059 N先生

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 中村リョーコ 天野ミサキ 的山リンコ 若田部アヤナ 豊田セイジ

感想
・1ページ目の線が全体的に太くなっているんだけど。潰れてしまっている感じに。俺のマガジンだけだろうか。

・豊田と中村が付き合いだしたきっかけは、中学生の中村をナンパした事だとか。
今(「074」)の豊田先生見ていると、とてもナンパなんてするようには見えないがなぁ。
思うに高校生という若さのせいだろう。制服を脱がしすらせず行為に及んでいたってくらいだしさ。

そういや「昔付き合ってた」と終わってしまった恋愛関係とはいえ、恋愛経験者とその相方が揃ったんだな。
でも恋愛を今までの「ミサキ → マサヒコ」の片思い以外に絡めようとしてこないあたり、
ラブストーリーとかラブコメとかラブロマンスとかは考えていないって事なのだろうか? っていうかこれは深読みしすぎっぽいな。
まぁ、とりあえず俺はそうであってほしいです。現状肯定。

・「今はもう立派な大人好きだ――っ!!」「お前のせいだ――!!」の2連続には笑った。
つーか「今は」って……やっぱり昔は好きだったのか。

・久しぶりに中村の家が登場。でも新しく分かる事実とかは無しー。

・中村の視力ってどれくらいなんだろうな。
とりあえずリンコみたいに、眼鏡外すと何も見えないー、って事は無いみたいだけど。
むしろあれだ、小宮山先生の言うところの萌え用メガネなのかもしれませんね。俺としてはもっと眼鏡外してほしい。

・つーか「ねーアイ 冷蔵庫にサラミあるから取って――――」のコマや「今は毎日楽しいわよ?」のコマといい、
今まで下ネタ担当としてしか当てられなかったスポットが、ここで全て取り返さんばかりに一斉照射されている感じ。
つまりあれだ、いいなぁ、中村いいなぁ。

家庭環境が良くなかったり毎日を事務的に過ごしていたりと内に閉じこもっていただろう中村が、
「私は今日まで若い男を99人喰ってきた」と言えるようになるまでの過程を想像すると、
あーもう、全くたまらんなぁっ! 正直この回で中村の好感度すげーアップしたよ。横でツブれちゃってるアイが霞んで見える程に。

・そういや中村って何気に過去話多いよな。一番多いのはミサキだろうけど。
っていうかリンコの過去のエピソードは全く出て来ていないような気が。まぁ、今と変わっていないからなんだろうけど。

・2日連続家庭教師。この日が特別だったんだろうか。中村家に行った日には、ほとんど授業できなかったんだろうし。



060 ママさん先生

登場人物
濱中アイ 小久保マサヒコ 天野ミサキ マサヒコ母

感想
・タイトル通り、マサヒコ母が初めて主役に抜擢された話。
今までの全話通して見ても、登場コマ数セリフ数ともにこんなに多い回は無いだろう。
でもオチはもう1人の主役だったアイに持ってかれちゃっているんだけどね。

・マサヒコの部屋のドアはどっち向きに開くんだろう。両開き?

・原付免許取得したアイ。原付はこの後の話(「068」)でも出て来ます。
そういえば普段アイの相談役を務める中村が出て来なかったって事は、中村は原付免許持ってないって事になるのかな。

・「まぁイメクラと同じね」「全然違うよ」って……おいおいマサヒコ、イメクラがどんなか知っているのかよ!
そりゃ、突っ込み役いないと漫画として成立しないからどうしようもない事だけどさ。
まああれだ、マサヒコも色々と知識は仕入れているって事なんだろうな。

・制服っ、制服っ。という訳で制服アイ。制服は高校の時の制服だろうか、それとも中学生の時の制服か?
つーかアイは大学通うために上京してきたんだから、実家から制服送ってもらったのかな。

・最後はアオリ文にあった通り、女教師スタイルのマサヒコ母で落とすべきだったと思う。
それともあれか、人妻じゃ人気出ないだろうとか考えての事なのだろうかなぁ。
実際「066」で行われた人気投票では、65/3220票しか集まらなかったくらいだから、アイで落とした判断が正しかったんだろうけど。
ちょっと残念。


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